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2011年1月14日金曜日

6枚目:Primal Scream "Screamadelica"

I was blind
Now I can see
"Movin' On Up"


今回のアルバムは僕にとって鬼門だったアルバム、Primal Scream の"Screamadelica"です。巷の評価はものすごく高いのに,聴いた当時まったく理解できなかったんですよね。そのためあまり聴き返すこともなくここまで来てしまいました。こういうレビューブログを始めたのはこういうアルバムをじっくり聴いてみるためでもあります。さっそくいきましょう。

・アーティスト紹介
これまで余りきちんと聴いてこなかったので紹介するようなネタはあまりないんです。UKロックシーンの中で重要視されているバンドの一つという認識。ってWiki調べてみたらスコットランド出身なんだそうで。てっきりイングランドだと思ってました。

WikiPediaではこんな風に紹介されています。
プライマル・スクリーム(Primal Scream)は1982年にスコットランドのグラスゴーでボビー・ギレスピーとジム・ビーティ(1987年に脱退)によって結成されたロックバンドである。


ロックンロールからブルース、ガレージロック、パンク、ポップ・ミュージック、マッドチェスター、ダブ、ファンク、エレクトロニカ、アシッド、サイケ、ビッグビート、テクノ、前衛音楽、カントリーまで、アルバムごとに幅広いジャンルを横断し続ける特異な音楽性は評価が高い。

・どんなアルバム?
ScreamadelicaはそんなPrimal Screamの3枚目のアルバムです。
まずは簡単なデータから。

発売日 1991年10月1日(日本)
最高位 8位(UK Albums Chart)
評 価 Allmusic 5点

・このアルバムの思い出
高校生のときですね。このアルバムを買った時のことは鮮明に覚えてます。The Beatlesから洋楽にのめりこんだ僕は高校で友達のバンドに入れてもらいました。当初はBOØWYやZIGGYのカバーをしてたんですが、色々あった末、Rolling Stonesのカバーをやることになりました。そんな訳で当時は60年代のロックを聴くことが多かったんですが、やっぱり現役世代のバンドも聴きたくなったんです。当時購読していたロッキングオン誌を読んで、何を買うか選んでたんですが、最終的に候補に残ったのがNirvanaの"Nevermind"とこのアルバム。ちょうど両方ともリリースされたばかりだったと思います。当時の小遣いでは1枚しか買えなかったので最終的にジャケットが気に入ったこちらのアルバムに決めました。

・アルバムレビュー
90年代を代表するアルバムとの評価がすでに定着しているこのアルバム。先にも書いた通り僕は今までのめりこめませんでした。好きな曲も入っているんですけどねぇ。それでは聴いていきましょうか。

収録曲
1."Movin' on Up"★★★★★
アルバムの冒頭をかざるこの曲。これはいいですね。Stonesの悪魔を憐れむ歌とギミーシェルターの融合といったところでしょうか。この曲が流れてきた時には「やったー大名盤だっ!!」と思ったんですが。

2."Slip Inside This House"★★★★☆
低音の聴いたビートから始まりそれにベースが絡みつく。そして少し東洋風で頼りなげなボーカル。初めて聴くサウンドでした。なんじゃこりゃっ!!はすぐに「理解できないっ」という思いに変わってしまいました。
今改めて聴くとすごく良いメロディ、体が勝手に動き出しそうなリズム、いいじゃないですか。

3."Don't Fight It, Feel It"★★★☆☆
延々と続く変なホイッスル、下るだけど単調なメロディ。さらになんじゃこりゃっ!!だったんですが、それに輪をかけたのが、伴奏を無視したかのような女性ボーカル。どう聴いても音程が狂ってるようにしか聴こえない。この時点で「駄目だ、このアルバム・・・」と思いました。今聴いても余り得意ではないです。でもなんか耳に残るので時々口ずさんだりしちゃいます。

4."Higher Than the Sun"★★★★☆
何か神秘的な音色で始まるナンバー。音の洪水におぼれているうちにいつか寝てしまっていた、というのが毎度のパターンでした。全編にわたるキーボードの音色に耳を奪われてましたが、メロディラインがとても良い。こんなにいい曲だったのか。。。

5."Inner Flight"★★★★☆
美しいインスト。なんだか聴いてると、ムーディーブルースとかキャメルとかのプログレ勢を思い出します。このバンドもそういうUKロックの歴史の上に成り立ってるんだなぁ。

6."Come Together"★★★★☆
この今日はタイトルが。。。だってCome Togetherといえばあの曲じゃないですか。カバーなのかと思えば全然違うし。後にShoot Speedという裏ベストの様なアルバムを購入した際にこの曲にしっかりしたメロディが存在した事を知りました。そうかぁ。リミックスだったのか。原曲はすごくいい曲です。
原曲を知ったあとに聴くと、また違うんですよね。長いしコード進行ずっと一緒だし、それでも飽きないで聴き通せちゃうんです。

7."Loaded"★★★★★
この曲はフリッパーズですよね。どう聴いても。"ヘッド博士の世界塔"というアルバムに入っている"奈落のクイズマスター"という曲にそっくり。リリースされた年も一緒だしフリッパーズが意識していたんでしょうか。

8."Damaged"★★★★☆
Black and Blueの頃のStonesを思い出させるバラード。Memory MotelとかFool to Cryとか。Mickより声がこういう曲に向いてる気がするので、かなりグッときます。にしても色々な曲がこうも出てくるとは懐が深いなぁ。

9."I'm Comin' Down"★★★★☆
不思議な雰囲気の曲。聴いていると何かを考えるのが嫌になってきてしまう。浸っていたい、と感じさせる曲ですね。

10."Higher Than the Sun [A Dub Symphony in Two Parts]"★★★☆☆
再度登場のHigher Than the Sun。同じ曲だとは思えません。まあ、わざわざ収録しているってことは同じ曲だと判断するのが間違っているんでしょうけど。この曲のイントロはどうもMichael JaksonのThrillerを思い出してしまいます。あとプログレっぽさも感じますね。

11."Shine Like Stars"★★★★☆
この曲をちゃんと聴いたのは初めてな気がする。せつないメロディのかわいらしい小品といった趣き。かなり好きです。それにしてもこのアルバム、「太陽より高く」「星みたいに輝く」ですからね。スケール大きいなぁ。

総合評価 ★★★★☆
リリース当時にのめり込めなかったのは僕の音楽を聴いてきた経験が足りなかったんだということにつきます。こういう全編を不協和音が覆いつくしているようなムードは得意ではなく、今でも決して諸手を上げて賞賛という感じではないんですが、このアルバムの完成度が高い事はわかりました。聴いている間はプログレっぽい感じを受けてたんですが、The Beach Boysのペットサウンドのような雰囲気もありますね。孤高の存在は近よりがたくて当たり前なんです。

スクリーマデリカ
プライマル・スクリーム, ジャー・ウーブル
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル ( 2008-07-09 )

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